今回、AOMEI社から発売されている「AOMEI Backupper」を試す機会がありましたので、いろいろと評価してみたいと思います。
AOMEI Backupperの概要
「AOMEI Backupper」はWindowsシステムをはじめ、重要なデータ、必要なアプリなどを簡単な手順でバックアップ、復元、クローンができるソフトウェアです。
ブータブルCDを作成することもできるので、外付けHDDなどのメディアにバックアップしておけば、万が一、Windowsが入っているドライブが壊れた場合でも、新しいドライブを用意してそこに復元することができます。
用意されている製品は以下のとおりです。
個人用:Professional版
ビジネス用:Workstation版
サーバ用:Server版
企業&MSP用:Technician Plus版
それぞれの製品の内容や価格については「AOMEI Backupper」のサイトをご参照ください。
AOMEI Backupperをインストールする
AOMEI Backupperのサイトから体験版をダウンロードしてインストールします。
画面が表示されますので「今すぐインストール」をクリックします。
インストールは数分(1分程度)で終わります。インストール後、AOMEI Backupperのヘルプガイドのサイトが開きます。
これがとてもわかりやすく、初心者でも安心して使える印象でした。
さて、アプリのほうは「今すぐ体験」から起動できます。
AOMEI Backupperで試したいこと
仮想マシンをバックアップ、リストアする
僕はVMware Workstation Playerを使って、アプリの動作確認をしたり、プログラム開発を行っています。Windowsはライセンス上、ハードウェアを大幅に変更するとアクティベーションが必要になります。
そのため、仮想マシンの作り直しがけっこう手間なんですよね。
AOMEI Backupperでは、異なるハードウェアへのリストアができるようになっていたり、仮想マシンへの移行がサポートされているので、そのあたりを試してみます。
前準備
バックアップ先として、仮想マシンに空のディスクを接続します。
AOMEI Backupperの「ツール」からブータブルメディアを作成しておきます。
バックアップと復元の手順
Windowsを立ち上げて「ディスクの管理」で空のディスクを初期化します。
適当なドライブレターを割り当て、NTFSでフォーマットします。
次に、AOMEI Backupperを起動します。
「バックアップ」ー「システムバックアップ」を選択します。
「+ディスクを追加」ボタンをクリックします。
システムドライブが選択されています。
バックアップ先は「ローカルパスを選択」を選び、「Eドライブ」を選択します。
最後に「開始」ボタンをクリックします。
バックアップの進行状況が表示されます。
100%になったら完了です。
復元する
VMwareで別の仮想マシンを作成します。こんな感じです。
バックアップしたディスクを「既存のハードディスクを追加」します。
また、CD/DVDにはISOイメージで作成したAOMEI Backupperのブータブルメディアを指定します。なお、Linux版だとうまく起動できなかったので、WindowsPE版でブートしました。
上記の設定で仮想マシンを再生するとAOMEI Backupperのメニューが起動します。
「復元」からイメージファイルを選択します。
「このシステムイメージを復元」が選ばれていることを確認して「次へ」ボタンをクリックします。
復元先は「ディスク0(未割り当てのディスク)」を選択して「次へ」ボタンをクリックします。
違うハードウェアに復元する時は「ユニバーサル復元」にチェックを付けて「開始」ボタンをクリックします。
復元時も進捗が表示されます。
100%になったら完了です。
では、復元したディスクで起動してみます。
無事に起動しました。
システムクローンの手順
システムクローンもシステムバックアップと手順はほぼ同様です。
AOMEI Backupperを起動し、「クローン」ー「システムクローン」を選択します。
「ターゲットパーティション」でクローン先のディスクを選択します。
※クローン先ディスクは「未割り当て」の状態にしておきます。
確認画面が表示されますので、「開始」ボタンをクリックします。
※クローン先がSSDの場合は「SSD 4Kアライメント」にチェックを付けておくと良いでしょう。
進捗が表示されて、100%になったら完了です。
では、クローンしたディスクで起動してみます。
こちらも無事に起動しました。
※システムバックアップ、クローンとも元環境が同じなので、起動する画面も同じです(^^;
その他のバックアップ機能
「AOMEI Backupper」のバックアップには「フルバックアップ」「増分」「差分」の3パターンがあります。
一度フルバックアップを取っておけば、以降は容量の少ない増分または差分でバックアップを取っていくことができます。
また、「自動バックアップ」機能を使えば、バックアップをスケジュールすることができます。
「デイリー」「ウィークリー」「マンスリー」の他、USB挿入やユーザー設定のトリガーでバックアップすることができます。
さらに「増分」「差分」と世代管理も可能になっています。
まとめ
今回はAOMEI社から発売されている「AOMEI Backupper」のシステムバックアップとシステムクローンを試していました。
とてもわかりやすいユーザーインターフェースで、マニュアルやヘルプを見ることなく、直感的に操作することができました。
Windowsのシステムは再インストールや購入時の状態に戻すことができますが、自分で作った文書やデータファイルは、消えてしまうともとに戻せません。
マシンの障害でWindowsが動かなくなることや、間違えてファイルを削除してしまうミスなど、「バックアップしておけばよかった・・・」と思う前に、アプリを使ってバックアップを取る習慣が大切だと感じました。
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