ちょっとしたお仕事でLinuxサーバーにメール配信システムを構築することになりました。
お客様の要件は
- 指定した時刻にメールを配信できること
のみです。一般的に言うと「ステップメール」というやつですね。
いろいろと調べたところ、Linuxで使えそうなのは、
- phpList
- https://www.phplist.org/
- acmailer
- http://www.acmailer.jp/
の二つのようです。上は英語版、下が日本の方が開発されているようなので、英語の読めない僕はacmailerにしました。
メール配信システム「acmailer」とは
詳細はacmailerのサイトをごらんください。
著作権表示をきちんとしていれば、無料で利用できるソフトです。
メール配信システム「acmailer」をインストールする
今回インストールするLinuxは「conoHa」というVPSサーバーです。普通のレンタルサーバーとは違い、仮想サーバーをまるごと一台レンタルするイメージです。なので、root権限でシステムにアクセスすることができます。OSもCentOSやUbuntu、Debian、FreeBSDなどから選べます。
インターネット上にLinuxサーバーを置いて、自前サーバーを持ちたい人にはピッタリのサービスだと思います。
料金はメモリ容量で変わってきますが、今回インストールしたサーバーはメモリ1GB、ディスク50GBで月額900円です。これで自分のサーバーが持てるっていうのはすごく安いと思います。
ただし、なんでも出来る反面、正しく動作させるためにはLinuxのシステム構築ができるスキルが必要なため、ちょっと敷居は高くなるかもしれません。
さて、話を「acmailer」のインストールに戻します。
公式サイトから「install.cgi」をダウンロードします。perlの配置でインストーラーが変わっています。conoHaの場合は「#!/usr/bin/perl(標準) 」を選択して「ダウンロード」をクリックします。
ファイルをダウンロードしたら、httpdのドキュメントルート以下に「acmailer」用のディレクトリを作り、そこに「install.cgi」をアップロードします。
僕の場合はTeraTermで接続して作業するのが慣れているので、TeraTermを使いました。
TeraTermにファイルをドラッグアンドドロップするとホームディレクトリにファイルがコピーされます。「SCP」をクリックしてサーバー上にファイルをコピーします。
その後、以下のコマンドを入力します。
mkdir /var/www/html/acmailer
chmod 777 /var/www/html/acmailer
cp ~/install.cgi /var/www/html/acmailer
chmod 755 /var/www/html/acmailer/install.cgi
ここまで出来たらブラウザからinstall.cgiに接続します。
以下の画面が出てきたらOK。「開始」ボタンをクリックします。
只今インストール中です・・・の画面になります。このまま数分お待ち下さい。
インストールが終わったら「初期設定画面へ」ボタンが表示されます。通常はこれをクリックすると設定画面に移るのですが、僕の場合はサーバーエラーになってしまいました。
エラーは/var/log/httpd/error_logに書かれています。
これを見ると、「Can’t locate URI/Escape.pm」とか「Can’t locate Digest/MD5.pm」と表示されていました。どうやらperlのモジュールが足りないようです。
以下のコマンドでインストールしたところ、正常に動作するようになりました。
yum -y install perl-URI
yum -y install perl-Digest-MD5
メール配信システム「acmailer」の初期設定
初期設定では以下の項目を入力します。
- 差出人名:配信メールの差出人名です。
- メールアドレス:配信メールのメールアドレス(To:)です。
- ログインID:acmailerにログインするためのIDです。
- ログインPW:acmailerにログインするためのパスワードです。
- sendmailパス:通常は変更不要です。
- CGI設置URL:通常は変更不要です。
- CGI設置場所:通常は変更不要です。
初期設定が終わるとメイン画面になります。
次のページでは具体的な設定方法をメモっておきます。
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